泡盛倶楽部 > 富永麻子の酒造所巡り > 千代泉酒造所
泡盛ルポライターの富永麻子(99年度泡盛の女王、愛称「古酒(クース)」)が酒造所を巡り、各酒造所の歴史、伝統、特色、こだわりを聞き出し、杜氏の人柄を引き出すインタビューコラム。
富永 麻子 (とみなが あさこ) = 文 / 撮影
宮古島は、北東から南西に弓状に連なる琉球弧のほぼ中央にあり、大きな山などはなく、平坦な地形をした島です。
その宮古島北端に位置する平良市狩俣は、たくさんの歴史ある祭祀が残る古い時代からの集落です。島の北東の入口を表したという古い鳥居をくぐると、静かな集落の中に千代泉酒造所が見えてきます。
終戦後の昭和21年、「このありがたき平和の下、千代(永遠)に泉が沸くがごとく」と、いう願いを込めて千代泉酒造所と名付けられました。
7名の共同事業として操業した当初は、さとうきびやザラメなどを用いて、酒造りを行っていたといいます。
その後、昭和23年、渡口徹夫氏の個人事業となった酒造所は、現在でも出荷量のほとんどが集落の狩俣と宮古島内でしか消費されず、この地で愛され続けています。
「なつかしい味がする」と求められる「千代泉」は、先代の亡き父から息子に受け継がれた今日でも、その味は、守り続けられています。「父は、何を教えるでもなかった。言わずともマネをしてひたすら覚えてきことで、一生懸命つくるだけです」と、語る2代目渡口清司さん。
丁寧に酒造りをする父の面影を思い浮かべながら、父が造り上げた味を決して変えることのない姿勢は、静かながら熱い思いを感じさせれました。
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