泡盛倶楽部 > 富永麻子の酒造所巡り > 波照間酒造所
泡盛ルポライターの富永麻子(99年度泡盛の女王、愛称「古酒(クース)」)が酒造所を巡り、各酒造所の歴史、伝統、特色、こだわりを聞き出し、杜氏の人柄を引き出すインタビューコラム。
富永 麻子 (とみなが あさこ) = 文 / 撮影
石垣島から南西に42km 離れた日本最南端の波照間島で島民の共同事業として、昭和28年に創業を開始した波照間酒造所。創業当時は、5〜6ヶ所の酒造所が操業を行っていましたが、現在ではこの酒造所だけが唯一残り、酒造りを行っています。
物資の乏しかった創業当初は、原料に粟を用いて酒造りをしていたことから、「泡波」と名付けられました。杜氏歴20年の二代目波照間忠夫さんは、先代の父から受け継がれた製法を守りながらも、自身の製法を合わせ、口当たりがよくまろやかな風味が引き立つ酒を造り続けています。
微妙に塩分を含んだ波照間島ならではの地下水が生み出した酒は、果ての珊瑚に囲まれた美しい島の厳しくて優しいおおいなる自然が育んだ銘酒なのです。「幻の酒」としてその名を知られた「泡波」は、たった二人のご夫婦でのみ作られており、幻ではなく、大量生産ができない限りある生産量なのです。
島民の為の泡盛として作られた泡盛は、皮肉にも現在では波照間島の島民でさえ、入手し難い酒となってしまいました。この貴重な酒は、むやみに買いあさるのではなく、小さな島の限りある酒として、大切に味わってください。
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