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泡盛ルポライターの富永麻子(99年度泡盛の女王、愛称「古酒(クース)」)が酒造所を巡り、各酒造所の歴史、伝統、特色、こだわりを聞き出し、杜氏の人柄を引き出すインタビューコラム。
富永 麻子 (とみなが あさこ) = 文 / 撮影
沖縄最北端に位置する伊平屋島は、細長い形をした美しい島です。200mを越える緑の山々に珊瑚礁が連なる海岸線、延々と続く砂浜など、手つかずの自然が多く残された島です。
この島で、昭和23年に島民による酒造組合として設立された「伊平屋酒造所」は、設立当初、島外への出荷が認められておらず、島内だけで消費される酒だったそうですが、今日では、島外への出荷も行っています。しかし、生産量の7割が島内で消費されているため、味の変化に対し島の人々からのダイレクトな声が届くといいます。旨くなる変化は、もちろん喜ばれますが、少しでも味が落ちると、強いお叱りを受けてしまうこともあったとか。それだけに、季節の温度変化にも最新の注意を払い、島民に喜ばれる泡盛造りを心がけているのです。代表者である保久村さんは、「昔の味をそのままに大切にした、手作りのコクある酒を造り続けていきたい」と、話してくれました。
代表銘柄の「照島」の名は、懸賞募集で名付けられました。酒造りのために本島首里から呼び寄せた麹職人、島袋氏の「島」と、昔から島に残る天の岩戸伝説、天照大神の「照」に由来しています。その「照島」の味を守るのは、酒造所から少し離れた集落に湧く「イーヌカー」と呼ばれる湧き水。アルコール度数を調整するための割水として使用しています。
島の人々と島の豊かな自然の恩恵に支えられながら、濃厚な旨味とまろやかな味を守り続ける小さな島の泡盛を堪能してください。
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