泡盛倶楽部 > 富永麻子の酒造所巡り > (株)多良川
泡盛ルポライターの富永麻子(99年度泡盛の女王、愛称「古酒(クース)」)が酒造所を巡り、各酒造所の歴史、伝統、特色、こだわりを聞き出し、杜氏の人柄を引き出すインタビューコラム。
富永 麻子 (とみなが あさこ) = 文 / 撮影
宮古島では、一升瓶を紐で二本結び出荷する光景をよく見かけます。
これは、夫婦を意味し手土産として一緒でなければならないとか。
一本だけ持ってくると「女房は一緒じゃないのか?」と言われる事もしばしあるようです。
そんな出荷光景を見学できたのが創業54年目の多良川。宮古島の南東に位置する城辺町で、酒造所の地下を流れる川の名にちなんで名付けられた酒造所は、古酒へのこだわりと新しい味づくりへの挑戦展開で注目を集めています。
宮古島には、石灰質の地層からつくられる地下水脈の川があり、多良川は、その地下からの良質の硬水で仕込み作業を行っています。
その硬水によってに洗米、蒸米の作業を終えて出来上がった麹は、商品別に使い分けられます。麹の温度や、発酵の時間調整によって性質をかえ、キレのある爽やかな味を生み出すもの・甘味を引き出すもの・古酒用に特別な秘密がかくされたものなどがあるのです。
その他、趣向を凝らした貯蔵法で注目を集める「ももこ」は、熟成中の2年間クラシックを休まず聞かせ続けています。その微妙な振動により、なめらかな仕上がりの泡盛になるのです。生産量の60%以上が古酒を占める酒造所だけあっての研究心には、感激の連続ばかりでした。
酒造りに意欲を燃やす、若き砂川常務は、「多良川の古酒は、もっと旨くなります」と断言していました。
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