二十代の頃より、酒と美味いものをこよなく愛し、一都一道二府四十三県と全国離島をくまなく飲んで食べて廻った経歴あり。泡盛と沖縄料理に魅せられて家族を連れて移住したおじさん。愛する沖縄を時には贔屓目に。時には全国標準基準に感じられる男。特に地方文化に強いため、それほど沖縄は特殊だと思ってはいないが、やっぱし独特だよね。
河野哲舟(かわの てっしゅう)= 文/イラスト・撮影
職業:フードコーディネータ、ライター、カメラマン、イラストレーター、Webディレクター、ナレーター、プランナー、ライダー、父、夫、移住者、酒飲み。
はいさーい。(ちなみに女性の場合は、はいたーい)さてさて、4月ともなれば日本全国「春だ春だ」の大合唱でしょうねえ。四季が微妙な沖縄では(ぼやぼやしてると二季しか感じません)、あっちでこっちで海開き。
そろそろ本島でもどこのビーチに行こうがハブクラゲ除けのネットと監視員の姿を目にします。ま、もっともこの時期に限らず日中ビーチで泳いでるのは、ほぼ観光客か子供。大人はビーチには行きますが泳ぐことはありません。ビーチパーリーとか何とかで要するに海辺に酒を飲みに行くのがせいぜいですかねえ。
さて、この時期に海開きがあると言うのは、もちろん気温・水温なんかの関係もあるんですが、古式ゆかしい旧暦文化の沖縄ではこの時期に海に関わる行事があるのです。
「浜下り」(はまうい・はまうり)と言うんですが、旧暦の3月3日(ちなみに今年は新暦の4月8日ですね)女性たちが浜辺に集まってご馳走を食べたり、あおさを採ったり貝を採ったりするという行事です。
ん?それってまるでひな祭りなんじゃないの?確かに裏付けはとってませんが、個人的には関係ありありだと思ってます。この時期にこの行事のもう一つの理由としては、一年でもこのあたりの潮の引き具合は最大なんですねえ。
有名なところでは、宮古島の八重干瀬観光あたりでしょうか?(この時期の大潮の時にだけ姿を現す岩場というか、沖縄好きの方にはそんな話を小耳にした方も結構いるんじゃないでしょうか。)つまり、潮が引いた後の海の恵みも一年で最大級なんですね。
さてさて、ともあれ暖かい風が吹き(直射日光下はもはや暑い)気持ちの良いこの季節。採れたての生のあおさ(この時期のみ)と海水で茹でた、てぃらじゃー(こま貝。四国の方なんかじゃちゃんばら貝とも言いますね)をつまみに、のんびりと海を眺めつつ泡盛をロックでやる。ってのは、(天気のいい日に満開の桜の下で酒を飲むのと同じ位)酒好きにはたまらない時期なんですなあ。
だって、もたもたしてるとゴールデンウイークがあける頃には梅雨入りしてしまいますからねえ。まあ、その分梅雨明けも早い沖縄ですから、この海開きに続いて、本土の人たちに向けて二回目の「いーでしょー!?」と優越感を感じることができるんですけどね。
来月は順当に行けば梅雨入りしてるかもしれませんが、それらも含めて海のイベントもの(行事)ネタでもうひとついきましょーねえ。
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